*スリーポイント(尻を鞍に着けた前傾姿勢)
- 鐙の長さは基本姿勢か、あるいは鐙革で2〜3穴詰めると前傾姿勢がとりやすい。
- 体重を両鐙と鞍にかけるため、上体が安定し脚による操作が容易で、より大きな推進力が得やすい。
- 速いスピードに対応できないため、スピードを出すと上体の動揺が大きく、バランスが取れず馬の動きに着いていくのが難しい。
- 上体が起き易く、重心が後方に残り馬の背、腰を圧迫し、後躯の動きを妨げ余計な負担を掛け易い。
- 障害コースの走行ではスピード不足になりやすく、スピード感覚に注意する必要がある。
- 障害飛越の助走区間において、強い推進力が得易いが上体を起こすことなく前傾姿勢をとる必要がある。
*ツーポイント(尻を鞍から離した前傾姿勢)
- 尻を鞍から離し、体重を両鐙にのせて上体を前傾させ、重心移動した姿勢で、高速走行、障害飛越のようにスピードを伴う運動の基本姿勢で、ツーポイントに欠かせないのは姿勢とバランスです。
- スピードが速くなるに従い鐙を短くすると、スピードに対応した前傾姿勢(重心移動)が取り易くなる。
- 上体は、尻が鞍から離れているため馬の反動、動揺を直接に受けず、身体全体の揺れが少なく、また、馬の背、腰を圧迫しないため馬の動きを妨げない。
- 全体重が鐙にかかり膝、踵の関節が固定され易いため、馬の反動を吸収するには、膝、踵の関節を柔軟に保つ必要がある。
- 股関節・膝・踵の関節を柔軟して身体全体の動揺を各関節で吸収する。
- 体重は、膝、踵、ツマ先を柔軟にして分散させて重心を低くする。全体重をツマ先だけにかけると、踵の関節が固定され、鐙が振れてバランスが取りにくく脚の操作が難しい。また、踵だけに体重をかけると脚が前出し、人の腰(重心)が後に残り、上下に振れ尻餅を突き易すい。
- 鐙(脚)の位置が安定しないとバランスを取るのが難しく、手、脚で馬体につかまり易い。
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・スピードが同じならば、人馬の姿勢が異なっても重心の位置関係は変わらず、前に傾く重心の線も変わらない。
・人自身も足の中心の上に人の重心が来る。また、馬の重心にも一致する。 |